自作小説

雨の中、小さな穴を見つけた

雨の中、小さな穴を見つけた 僕はその中に入った そこに虫の警察官がいた 今宵は祭りだ 警察官はいった 僕は彼を無視し、穴の先に向かった そこにはごみ収集車があった ごみ収集車はしゃべった 夢の中をスケッチせよ 僕はごみ収集車も無視した 穴の一番奥に…

サメくんの苦悩

キンコンカンコン チャイムが鳴りました。予鈴です。 ボクは急いで教室に向かっています。 ウウン ウウン ウウン 間に合いました。 ボクの席にイカくんがいました。 「イカくん。そこはボクの席だよ」 「ああ、ごめん。サメくん」 イカくんの姿を見るのは久…

打ち上げろ!

火葬場の煙突から、ところどころにきらめきを宿しているように見えるこの清澄な青空に、一条の煙が揺蕩いながら立ち昇っている。光沢のない黒い服を身に纏った貫太はそれをぼんやり眺めていた。 「おい」 貫太の後頭部に声がぶつかる。振り向くと、そこには…