あざとかわいい

グーの手をこすって匂いをかいでみて そう言って、相手が言うとおりにすると、 「ぶりっこ!」 …… このからかい方、知っているひといるかな? 少し前なら「ぶりっこ」は忌避される行為であったはずだ。 しかし、現在、TikTokやインスタ(少し前ならSNOWとか…

学校の役割について

私は以下のツイートを見て、違和感を感じた。 学校を「社会へ出るための訓練所」だと勘違いしている先生があまりに多い。訓練に耐えられない子どもには「社会はもっと辛いんだ」と追い詰める構図はブラック企業そのもの学校は「社会から子どもたちを守る」た…

古文を学ぶ理由(会話劇)

A「れ・れ・る・るる・るれ・れよ……。あー、なんで古文なんて勉強しなきゃいけないんだよ」 B「どうした? そんなに暴れて」 A「いや、暴れてはないが」 B「古文の勉強? あー、懐かしい。昔やったねえ。古文は簡単だよ。助動詞だけを覚えればいいから」 A「…

重松清『十字架』―罪の十字架を一生背負っていく。

重松清『十字架』 なかなか重い小説だった。 もちろん物理的ではなく、空気が重いのだ。 あらすじを書き記す。 以前からクラス内でいじめを受けていた中学生、藤井俊介(以下、フジシュン)は、ある日、遺書を残して自宅の庭の木で首を吊って死んだ。遺書に…

世にはびこる正義マン

私はこのブログで大きな罪をおかしている。 ちなみに罪は自覚している。 それは私の意見と筆者の意見を混同していることだ。 最近は( )内の文章を私見、それ以外は筆者の意見という分け方にしているのだが、初期のものはほとんどが混同しまくっている。 と…

Z世代は親友のいらない未来を夢見るか?

Z世代という名前は、原田曜平『Z世代 若者はなぜインスタ・TikTokにハマるのか?』という著書を見て、初めて知った。 なぜ、「Z」なのかというと、上記の著書いわく、「アメリカでは彼らより上の世代が「ジェネレーションX」(諸説あるが1960年代初頭または…

自尊感情の低い子どもたちに声掛けを

世の中には生きづらさを感じているひとが多くいる。 老若男女問わずそういうひとはいると思うが、私は今回「子ども」に絞って書いていく。 自尊感情の低い子ども。 そもそも、なぜ子どもたちは自尊感情が低いのか? 古荘純一『日本の子どもの自尊感情はなぜ…

用意しない言葉

言葉を用意しなけりゃ 語れんなら 自分の頭で 考えたよ

暗いことで人に迷惑をかける

「暗いことで人に迷惑をかけるの、やめようと思ったんだよ」 作家・中村文則は言う。 悩み苦しみつらいとき。 自然と暗くなるもの。 でも自分が暗いと周りも嫌な気になってしまう。 物語の主人公があらゆることに悩んで塞ぎ込むような性格より、元気で突き抜…

あえて空気を読まない、そして、援助希求力 ――諸富祥彦『教師の資質』『いい教師の条件』

いま、Twitter上で「#教師のバトン」なるものが賑わいを見せている。 確かに勤務校の担任や校務分掌の長を見ていると、その大変さに恐ろしさを感じることもある。もはや、教師の本分である授業は二の次どころか三、四の次くらいである。 私の勤務校では、生…

坂口恭平『苦しい時は電話して』

苦しい時は電話して あ、別に病んでないです。 ただ、気になって手に取っただけ。 たとえば、心が病んでいるひと、自傷しようとしているひと、自殺を考えているひとにどんな支援ができるだろうか? とか、そもそもどういったことを考えているのか? とか、そ…

土井隆義『友だち地獄』

『友だち地獄』 ちょっと前に紹介した『友だち幻想』よりドロドロとした嫌なリアルが書かれている。 1.いじめを生み出す「優しい関係」 2.リストカット少女の「痛み」の系譜 3.ひきこもりとケータイ小説のあいだ 4.ケータイによる自己ナビゲーション 5.ネッ…

人助け

ついさっき 歩けないおばあちゃんを介抱していた中高生くらいの女の子がいた。 最終的に自分も手伝いにというか、どうしたんですか?と声かけはしたんだが、一瞬見て見ぬ振りをしようと思ってしまった。 自分は積極的に人助けをするような子供たちを認めてい…

吉本ばなな『TSUGUMI』

つぐみ。 意地悪で粗野で口が悪く、わがままで甘ったれでずる賢いつぐみ。 彼女は病弱である。 病弱なキャラクターとは思えないほど、つぐみは自由気ままだし天真爛漫である。 だから、つぐみが病弱であるということを忘れてしまいそうになる。 最後まで読ん…

国語の文章

シンプルに いじめ問題にかかわる文章とか 人間関係における悩みに関する文章とか 自分とは何か、といった哲学的な文章とか コミュニケーションに関する文章とか 格差社会に関する文章とか そういった文章を国語科で扱うべきでは? モアイ像がどうとか、ミロ…

優越感はいらない―『おとなになるのび太たちへ』

私はのび太が嫌いだ。 馬鹿で、のろまで、どんくさくて、泣き虫で、すぐにドラえもんに頼って…… 私はのび太が嫌いだった。 私が眼鏡があまり好きではないのも、襟つきの服を着たがらないのも、実は野比のび太が嫌いだからだ。 昔から、嫌いだった。 嫌い、嫌…

つかれ

最近つかれる 1日のシューチュー力って限られてるらしぃ よけーなことに脳働かせてるあいだにもシューチュー力は消費される らしぃ とにもかくにも みんな元気?

つまらないおとな

こどもはゲームして楽しんでる おとなはゲームをしない つまんないおとな そう思われてる? おとな、つまんない?

平田オリザ『わかりあえないことから』

コミュニケ―ションについて書かれた新書。 コミュニケーション教育が求められている昨今、どこに言ってもコミュニケーションは必要だと叫ばれる昨今、面接で勝ち上がるためにコミュニケーション能力はこれ以上ないほど重要だといわれる昨今。 昔は寡黙なひと…

本買いたい病

本買いたい病の患者です。どうも。 とくに買いたい本があるわけでもないのに、本屋に立ち寄ったりします。 それで、おもしろそーとか、興味あるなーって本を手に取って、気がつけばいっぱい買っちゃっているんです。 不治の病ですかね? 最近は、新書を買い…

榎本博明『教育現場は困ってる 薄っぺらな大人をつくる実学志向』

最近、いろんな教育系の新書を読んでいるのだが、筆者が小学校・中学校・高校教師というひとはいまだ見たことがない。だいたいが、大学の教授である。そのため、大学の授業をベースに教育が語られることが多い(内田樹氏とか完全にそうだ)。 だから、授業の…

森博嗣『勉強の価値』

今の自分のトレンド。 勉強に実利を求めるべきか、求めざるべきか、という問題についていろいろ考えている。 たとえば、古典をなぜ学ぶのか? という問題について。 実利という面では、学ぶ意義は見いだせない。 だが、国語教育という面から語ると必要不可欠…

内田樹『街場の教育論』

はい、前置きなしにいきなりはじめます。 第一講 教育論の落とし穴 第二講 教育はビジネスではない。 第三講 キャンパスとメンター 第四講 「学位工場」とアレクディテーション 第五講 コミュニケーションの教育 第六講 葛藤させる人 第7講 踊れ、踊り続け…

実利としての学習

学校現場は、古典いらないからプログラミングとか確定申告書の書き方とか社会に役立つ知識を教えろ。 そんな意見を聞いた。 古典を蔑ろにする国に未来はない、という意見もどこかで見たし、文学よりも論理が優先されるなんておかしい、という意見も本で見た…

エンタメ化

吉川英治文学新人賞 ここ最近の候補作見る限り、文学さがどんどん消えてってる気がする。 不満じゃないよ。 ただ、今回の候補作見て、そう思っただけ。 野崎まど とか 武田綾乃 とか つい最近だと 相沢沙呼 とか 三秋縋 とか 文学というよりライト文芸的なジ…

藤岡陽子『いつまでも白い羽根』

「ネタバレ」があるので、ご注意を。 乃木坂の与田ちゃんのカバーにつられてかった作品。 内容が内容なだけに(看護学生の話)読むことはないだろうと思いながら、一年半くらい積読状態になっていたが、三週間前に読み始め、そこからは一気呵成。 あらすじ …

菅野仁『友だち幻想』

友だちのつくり方が判らない。 ほんとうに判らない。 判らなかった、ではなく、判らない。 今も判らない。 私はあまり友だちがいない。 小学校、中学校はけっこう友だちがいた。部活、クラス関係なく。 しかし、高校生になって、部活以外での友だちはあまり…

2021年が来ましたので

自分はこれから何をしたいか。 判らないままここまで来た、そしたら年が明けた。 このまま歩いて行けば、自然と行きつく場所があるのか? さて、そろそろ腹をくくらないといけない。2021年。 自分は文字を書くことが好きだ。 文字を読むことが好きだ。 紡が…

現実と虚構の間を揺れ動く

最近流行りの『鬼滅の刃』『チェンソーマン』。 ああいった作品の共通点は「人vs.人ならざる者」という構図があるということだ。 (今、私がこうやって文章を書いているのは、ちょうど『ブレードランナー2049』を見終えた直後のこと。) 面白いストーリーの…

平田オリザ『22世紀を見る君たちへ これからを生きるための「練習問題」』

本書『22世紀を見る君たちへ』は、そのタイトルに惹かれたのだが、内容のほとんどが「大学入試」についてだった。 うーん、思った内容とはちょっと違っていたが、収穫もあった。 1.生徒の本質をつかむ試験 2.対話的な学びとは 3.最後に 1.生徒の本質をつかむ…